200%のしあわせ持ちになれる方法はシンプルなことです │ 岡本和久さんの「お金と心」を読みました。

お金と心 書評
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シオイ(@shioi401shioi)です。

2018年4月に開催されたつみたてNISAフェスティバルの講演で初めて岡本和久さんの話を聞き、しあわせ持ちという考え方が心に強く残りました。

私もしあわせ持ちを目指したい│つみたてNISAフェスティバル2018に参加してきました。
...

その講演だけでは理解しきれなかった岡本さんの考え方に存分に触れることが出来るのがこの「お金と心」です。

タイトルだけからイメージすると資産運用とあまり関連ないのかなと思ってしまいがちですが、長期投資で資産運用を考えている人にとってはより長期投資を行うことを腹落ちできること間違いなしの是非とも読んでもらいたい1冊です。

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人はしあわせ持ちになるために生きている

資産運用から外れているように思われますが、人が生きている目的は何なのか?

その問いに対する岡本さんの答えが「お金持ちになること」ではなく「しあわせ持ちになること」です。

人は昨日より今日、今日より明日と今だけではなくずっと幸福感が得られる生き方が理想だと言われています。

自分も世の中も幸せになる幸福感を得ることが「しあわせ持ち」の生き方です。

本書ではそのために必要なシンプルな投資戦略を説明しています。

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現在の給料は今の生活費と老後の生活費の両方である

今の給料が今の生活費と老後の生活費の両方の分だとまず認識すると何をすべきか分かってきます。

今の給料を今の生活費のためだけに使ってはダメなのです。
老後の生活費分をとっておき、その資金を増やしておくことが必要になります。

では、どうやって増やしていくのかというとその答えが資産運用なのです。

出来るだけ早くから始めて長い時間をかけて安全に少しずつ増やしていくことが大事です。

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退職後の最大のリスクは生活の質が落ちること

皆さんの資産運用の目的は何でしょうか?
ただお金を増やしたい、老後の資金を確保したい等様々だと思います。

岡本さんは退職後の最大のリスクは生活の質が落ちることとして、資産運用の目的を「購買力の維持+アルファ」としています。

先に述べた今の給料から老後の生活費分をとっておき長い時間をかけて資産運用をする事で少しずつ増やしていくことで退職後も現役時代と同じ金額での生活を維持することができるのです。

ではどのような資産運用が必要なのでしょうか?

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シンプルな投資戦略

資産運用の目的である「購買力の維持+アルファ」を実現するための戦略を岡本さんはたった75文字で表しています。

「全世界の株式インデックス・ファンドをできるだけ若いうちから、毎月、定期的に一定額を積立投資する、そして、それをリタイアするまで絶対にやめないで続ける。」

引用 お金と心 P.74 (2)75文字の投資戦略より

たったこれだけのシンプルな投資戦略です。

長い時間をかけて少しずつコツコツと積立ていきゆっくりと増やしていくだけなのです。

シンプルですが、これを継続し続けることは簡単にはいきません。

これについては、3つの悪魔が登場するという表現で岡本さんは注意喚起をしています。

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長期投資の途中で登場する3つの悪魔

若いうちから投資を始め、退職まで非常に長期間に渡り投資を継続することになります。
その途中で3つ悪魔が登場して長期投資を妨害してきます。

「無知」という悪魔

まずは投資を始める前に「無知」という悪魔はやって来ます。

一般的に投資は博打だ、損ばかりで儲かりはしないと考えられがちです。これは投資と投機を無知が故に間違えているのです。

これは本書を読み、将来の自分は今の自分が支えること、退職後の生活水準を維持できるよう長期投資を始めることで撃退できます。

「恐怖」という悪魔

次に来る悪魔は市場の暴落により資産が目減りした時にやってくる「このまま続けて大丈夫なのか」という「恐怖」です。

この「恐怖」に惑わされ折角積立てきた資産を売却してしまったらそこでお終いです。その後に損した分を取り戻すのは非常に困難になります。

またその逆にかなり値上がりしたから売却してしまおうという悪魔のささやきにも耳を貸してはいけません。

だれも株価の値動きを予測することはできません。だからこそ、そのような声には耳を傾けずに積立を続ければいいのです。

Buy & Forget で買ったら忘れてしまうのがベストですね。

「欲望」という悪魔

投資を始める前、市場の高騰や暴落での悪魔たちを振り払ってもまだまだ油断できません。

ある程度投資に慣れてくるとだんだん時間をかけてゆっくり増やしていくことがかったるく感じて、周りの短期間でお金を増やしたとか運や投機的な話に心が揺さぶられます。

これが「欲望」の悪魔です。

投機は投資ではないこと、全世界の株式インデックス・ファンドに投資をしていれば世界の経済成長率で価値は増えていくことをしっかりと理解しておくことが大事です。

この「欲望」というのは非常に厄介なものですね。

色々な情報が入ってきてしまうとどうしても目移りします。だから長期投資をするということについてどれだけ自分の投資のコアとして持てているかにかかっています。

3つの悪魔に心揺さぶられる原因はマーケットの価格変動にあります。

この悪魔たちの誘惑に負けないためには価格ではなく価値の増加のみに着目することです。
短期的に価格は価値の周辺で変動しますが、長期的には価値が価格に反映されると言っています。

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退職後の資産の取り崩し方

本書では積立てきた資産の取り崩し方についても触れています。

定額よりも定率で取り崩す、米国の4%ルールもありますが、岡本さんは以下公式を使用しています。

今年の引出し額 = 前年末のポートフォリオの時価残高 ÷ (100 – 自分の年齢)

売買の対象は株式のみとし、徐々にポートフォリオ中で株式のウェイトを下げリスク資産を下げていきます。

ただし一般的な考え方なので、個々人の状況により当てはまらないこともありますが、参考になる考え方の1つです。

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超越瞑想について

岡本さんの投資の思考には超越瞑想(以下、TM) の考え方が多く反映されています。

TMを実践することで精神的にも物質的にも200%の人生を送ることが出来るそうです。

これについては自分で経験した事がありませんので多くを語ることはできませんが、岡本さんが提唱している投資戦略と同様にシンプルな瞑想法のようです。

つみたてNISAフェスティバルで聞いただけでは分からなかった考え方の背景についても知ることができました。

時間軸と空間軸を広げて「今・自分」から意識を広げていくことは投資の考え方にも当てはまり、以下のように投資手法を考えることもできるそうです。

意識の拡大と投資手法
引用 左図 お金と心 P.83   なぜ分散投資、長期投資が大切か
右図 お金と心 P.183 資産運用で成功する秘訣も意識の拡大 より

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終わりに

タイトルだけで判断してしまうと少しスピリチュアルな感じがして怪しそうと思われるかもしれませんが、非常に長期投資を行う上で大切なマインドを知ることができます。

繰り返しになりますが以下ポイントだけでも頭に入れておくと長期投資をより腹落ちして続けられると思います。

  1. 現在の給料は今の生活費と老後の生活費の両方である。将来の自分は今の自分が支えること
  2. 退職後の最大のリスクは生活の質が落ちることであり、そのため資産運用の目的は「購買力の維持+アルファ」であること
  3. 全世界の株式のインデックス・ファンドの積立投資を早くから行い、退職までやめないこと

あなたがお金持ちではなくしあわせ持ちを目指すのならぜひ本書を手に取って読まれることをお勧めします!!

 

初めて資産運用・インデックス投資をやろうと思っている人向けの基本知識、インデックス投資の始め方をまとめています。

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